カモンあいりんカウボーイ

東京から西成へやってきた!俺があいりんカウボーイ!西成の日々を綴っていくぜ

立派な紳士!公園で会ったおじいちゃん!

ドヤのチェックアウト時間に叩き起こされた俺は

しぶしぶ外に出た。

 


どこへ行こうかな…

ボンヤリした頭で公園のベンチに座って仕事のアテを考えていると、急に声をかけられた。

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優しそうな顔したじいさんがニコニコしている。

俺が東京から来て、ここで暮らすことを伝えると、じいさんの部屋へ招かれた。

いきなり部屋に誘う大胆さに驚いたが、ここで断るのは面白くない。

俺はついていくことにした。

 


じいさんの部屋は物は多いが整然としていた。

名前はヒラさん。

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すごく親切な人で、朝食にトーストと、レモンティーをくれた。

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泊まる場所を聞いてみると、このアパートに住めばいいという。

ありがたい!

俺はここに住むことにした。

 


昼にシェルターの無料シャワーを浴びて、仕事の面接に行く。

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トントン拍子で仕事が決まり、夕方にヒラさんの部屋で報告する。

するとヒラさんは

お祝いや!

ということで晩飯に牛肉やら赤飯やらイチゴやらを買い込んできてくれた!

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なんて優しい人なんだ。

日本産の牛肉の柔らかさを噛み締めながら、俺は胸がいっぱいの想いだった。

ヒラさんの部屋で晩飯を食べながら、いろんなことを話した。

ヒラさんの過去、辛い別れがあったこと、妻をただ一心に愛していたこと、11年前に衣装箱ひとつで西成にやってきたこと。

現在83歳、西成でたくさんの想い出ができたこと

部屋にある物の全てに想い出が詰まってること。

 


その想い出は、ヒラさんの元にやってきた学生たちや、自身が日本全国へ出かけた時の想い出だと言っていた。

西成へ来て11年で、ここまで想い出を作れた人間はそうそういない。

ヒラさんは自身げにそう語った。

酒もタバコもやらないヒラさん、彼は明日も警備員の仕事に赴く。

ヒラさんの背中は年齢を感じさせないほどにシャンと伸びている。

ヒラさんに会えて本当に良かった。

俺は心からそう思った一日だった。

 


明日はお返しするからね!

 

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今夜、そしてしばらく滞在するドヤ

万葉

¥800

四畳半風呂なし

居心地最高